ファンタジー・国内

樹川さとみ

コバルト系ライトノベルの作家さんです。
めちゃくちゃ可愛らしい恋愛物と、爆笑ドタバタファンタジーを書いてます。そのうちまとめてご紹介できるといいなあ(遠い目)。

ということで、今はこの3部作だけ。恋愛物です。

「それでもあなたに恋をする:エネアドの3つの枝」
コバルト文庫 2005

地方領主の孫娘ミシアは、幼い頃に不細工だった自分を馬鹿にした青年貴族アドルフォを見返してやるため、努力を重ねて美少女に成長した。国中から貴族達が集まる新王宮の落成祝いに、彼女も祖父の名代として出席することになったが、そこにはより美形に成長したアドルフォの姿が。しかし、かつて傲岸不遜、人を人とも思わないような少年だったアドルフォは、戦の経験を経て別人に変身していた……。

あとがきに「身悶えするような恥ずかしさをめざした」と書いてありますが、確かに(笑)。うわー、この人達何ー? 鈍いー。勘弁してー(爆)。というような感じです。ええ、とても楽しく読みました。それにやはり、「性格の悪い美形」は妄想乙女の永遠の憧れでございます。美形は性格曲がってないとねー。頭も良くないとねー。

爆笑率は前シリーズ、「楽園の魔女たち」の方がずっと高かったですが、別の意味で笑いながら読みました。設定は微妙にファンタジーなんですが、この巻ではまだ普通の範囲内。3部作らしいので、今後が楽しみです。
2005.04.30

「女嫌いの修練士:エネアドの3つの枝」
コバルト文庫 2005

見た目の美しさが災いして、騎士への道を諦め、修道士になるべく見習い修練士として勤めてきたセイン。しかし、2年の修練期間がようやく終わりを迎えようとする頃、修道院長は彼に、とある遣いの任務を与えた。それが、彼にとっての悪夢の始まりだった……。

身悶えするようなラブロマンス3部作? 2巻目です。
ええ、すごかったです(笑)。
今回のヒロインは大変色っぽい美少女ララ。意志の強い、頼もしい女の子ですが、色々と不幸な過去が。

今回も、色々と笑わせていただきました。
いえ、ラブロマンスなんですが(笑)。あんまりファンタジー色は強くないですね。そういうものなのかも。次の巻のヒロインはそっちの人だから変わってくるでしょうか。

まあ、たまにはこういう本を読むと、それはそれで癒されますよねー。
2005.09.02

「最後の封印:エネアドの3つの枝」
コバルト文庫 2005

エネアドの城の治療師シーリアは、若さに似合わぬ落ち着きと実力で、一目置かれる存在……というより、その不思議な力ゆえに畏怖され、敬遠される存在だった。城の姫ミシアとその友人ララだけは、彼女を友人として慕ってくれていたが、その友情も、シーリアにはある意味信じがたいものだった。人ならぬ力と血を継ぐ彼女は、自分を人とは相容れぬ存在だと、誰とも親しくできない存在だと信じていたのだ。しかし、エネアドの船頭領の息子で、どんな女性をも無条件に愛する陽気な青年ヒューリオンが、そんな彼女に近づいてきて……。

前の2作では、ヒロインたちの頼りになる(?)助言者であったシーリアが、とうとう自らの恋愛問題に立ち向かうことに(笑)。でも、このお話、ちょーっと大変そうでしたねー。あとがきに「ファンタジーとロマンスは同じ皿にもるのがむずかしい」というようなことが書いてあったのですが、そういう作者さんの苦労が目に見えるような作品でした。私自身は、その2つだったら一緒でも別に普通だと(笑)思っていますが、そこに「笑い」(もしくは「軽め」)のファクターを加えるのが難しいのかもしれませんね。人にあらざる自らの生まれに苦悩するヒロインとか、かたくなな彼女の心を何とか得ようとするこりないヒーローとかは、私の読んでいるようなファンタジーではおなじみ。ただ、それはどちらかというと「とってもシリアス」。涙なしには読めないようなぎりぎりの状況を伴うお話(笑)。そう考えると、甘々+ファンタジーというのは、なかなか難しい物なのかもしれません。

ということで、微妙に中途半端かな、という印象のお話でした。もうちょっとすごい設定なのかと思っていたんですが、そうだったのかー、みたいな。どうやら私は、そういう「すごい」ファンタジーを読み過ぎているみたいです(笑)。

3部作の中では、結局、1作目の「それでもあなたに恋をする」が一番好きでした。やはり、美形は性格が悪くなければ(爆)。今回、彼らが結構出てきてくれていたので、ちょっと嬉しかったです。
2005.12.22



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