ファンタジー基本図書?


「赤糸で縫いとじられた物語」

「赤糸で縫いとじられた物語」
寺山修司著 ハルキ文庫 2000
(単行書版は新書館から1983)

しばらく前に、寺山修司の著作がまとめて文庫化されました。これはその1冊で、著者が「ジュリエット・ポエット」と名付けた、詩と童話の融合したようなふしぎな物語集です。

  なぞなぞ たてろ
  同じ鳥でも飛ばないとりはなあんだ?

  それはひとり という鳥だ

こんな感じで物語が始まり、途中にもすうっと詩が入って来たりする、ミュージカルのような(?)文章で書かれた、ちょっと寂しい物語。私は高校の頃にこの本を学校の図書室で見つけて、何度も借り出しました。その時点ですでにボロボロだったので、私の前にもそうした人が何人もいたのでしょう。もう1冊あったと思うんですけれど、今回の文庫化では、そちらには巡り会えませんでした。

大人になってから読み返すと、色々と思うところもありました(笑)が、それでもやはり魅力的な作品だと思います。ハッピーエンドにならないブラックな童話が多いので、ハッピーエンド至上主義の方にはおすすめできませんが、良かったら読んでみてくださいませ。



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