ファンタジー基本図書?


「グリーン・ノウの子どもたち」

「グリーン・ノウの子どもたち」
ルーシー・M・ボストン作 亀井俊介訳
評論社 1972
"The Children of Green Knowe"
Lucy M. Boston 1954

早くに母を亡くし、新しい母になじめず、寄宿学校で暮らしていた少年トーズランドは、クリスマスに母方の大おばあさんに招かれ、一族の古い屋敷を訪れた。それまで行き場を持たず、寄る辺のない思いをしてきた彼は、初めて自分の属する場所に帰ってきたのだ。よい魔女を思わせる大おばあさんとの、喜びに満ちた楽しい毎日。そして、屋敷には、彼の他にも不思議な子どもたちが住んでいた・・・・・。

素敵な不思議がいっぱいの、イギリスのファンタジー「グリーン・ノウ物語」の第1巻です。シリーズは全5巻+別巻1冊。私はこの1巻目が一番好きでした。孤独だった少年トーリーが、大おばあさんの愛情と、古い屋敷に宿る一族の記憶に包まれて生き生きと元気になっていく姿が感動的です。おばあさんが毎晩語ってくれる昔話も素敵。何百年も同じ屋敷に住まってきた一族って、それだけでひとつの物語のようですよね。

大好きな本なので、英語でも読みました。翻訳をかなり読み込んでしまっていたので、英語で読んでいても日本語が浮かぶ感じでしたねー。でも、そうですね、英語でゆっくり読んでみると、トーリーがあのお屋敷にやってきてすごく幸せになったように、お屋敷のほうも「あの家の子ども」が戻ってきてくれてすごくうれしかったんだなあ、という感じがしみじみと(笑)。日本語で読むのとはちょっと違った感動がありました。少し古い本なので、児童書としてはかなりちゃんとした文章。こういうの好きです。
2004.12.25



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