ミステリー

Laura Childs
ローラ・チャイルズ

今のところ、このシリーズだけ。どうでしょう? もっと読むかなあ。

「ダージリンは死を招く :お茶と探偵 1」
東野さやか訳 ランダムハウス講談社文庫 2005
"Death by Darjeeling" 2001

昔ながらの懐かしい町並みが売りの観光の町チャールストン。広告業界をすっぱりやめたセオドシアは、小さな通りにあるティーショップを買い取り、古今東西の様々なお茶を供する人気の店に育て上げた。今は、地元の常連も観光客も毎日あふれんばかり。しかし、商店街にとって特別なイベントであった「ランプライター・ツアー」の夜、店がサービスしていたガーデンテラスでのお茶を飲んだ悪徳開発業者が命を落とし……。

食べ物関係者コージーミステリー、新たに翻訳が始まったこのシリーズはお茶のお店が舞台です。喫茶店と言うよりは、本当に、お茶のお店ですねー。コーヒーは扱ってないみたいですが、紅茶はもちろん、中国茶や日本茶も。でも、ルイボスティや甜茶は出てこなかったから、その辺までは行ってないのかもしれません(笑)。アメリカのお話ですし、まだまだ発展途上かな。中で語られるお茶関係の蘊蓄も今の段階では初心者レベル。役に立つところまではいってない感じです。あ、私がマニア過ぎ?

でも、お話としては読みやすいし、登場人物も魅力的で可愛らしい、楽しいシリーズです。ミステリー的には……まあ、コージーですよね(笑)。ヒロインは今の時点ではまだまだ本当に素人探偵といったところ。これから変わっていくのか、それが売りなのかは、今後のお楽しみといったところでしょうか。
2005.09.25

「グリーン・ティーは裏切らない:お茶と探偵2」
東野さやか訳 ランダムハウス講談社文庫 2006
"Gunpowder Green" 2002

チャールストンに華やかな季節の到来を告げるヨット・レース。昔からの住民達が集まり、ひいきのチームを応援してにぎやかに行われるこの催しのケータリングを特別に引き受けたセオドシアは大忙し。この行事が終わればガーデンツアーも始まるし、ドレイトンが次々に考案する初夏のお茶も最高。ミステリーなお茶会の企画も進んでいる。ところが、ヨットレースのゴールの瞬間、ゴールを告げる号砲を鳴らした篤志家が死亡した。銃の暴発による死亡だった。地元の有名人で好人物だったその男性は、最近若い女性と結婚して話題を振りまいたばかりだった。ただの事故? それとも殺人? 目の回るような忙しさの中、セオドシアは調査を始める……。

世の中には謎を解かなければ気が済まない人々が?

いれたての香り高い紅茶、やさしい効き目のハーブティ、目が飛び出るほど高価な緑茶。様々な種類の中国茶。スモークサーモンを載せたミニ・ベーグルにクリームチーズとショウガの砂糖漬け。いちごのチョコディップは生クリーム添え。きゅうりとロブスターのサンドイッチ。ピーチ・タルトにアップル・バター・スコーン。美味しそうな飲み物食べ物がいっぱいのシリーズですが、殺しは殺しです(笑)。セオドシア、前作よりは慣れてきてますが、あの質問態度はどうなんでしょう? ああいうものなんでしょうか。あれって、普通、お客様に対してやることじゃないよなーと思う私でした。

でも、お話全体としては、レベルが上がってきたような気がします。楽しく読めるお話ですし、これからに期待。出てくるお茶も、ちょっとずつマニアックになって参りました。めでたいことです(笑)。ただ、中国緑茶であるにせよ、緑茶にミントってどうなんでしょう? ちょっと許せない、というかもったいないような気がします……。
2006.05.18

「アール・グレイと消えた首飾り:お茶と探偵 3」
東野さやか訳 ランダムハウス講談社文庫 2007
"Shades of Earl Grey" Laura Childs, 2003

第3巻。
インディゴ・ティーショップの常連の1人、ブティックを経営するデレインの愛する姪が結婚することになった。婚約披露の会場はチャールストンの由緒あるホテル。そこには、花婿が花嫁に贈る、家に代々伝わる見事な指輪も展示され、婚約を祝おうとする人々が集まっていた。しかし突然、大きな破壊音と共に、その日のメイン会場となるはずだったガーデン・ルームの屋根が半分以上崩れ落ち、その下には花婿になるはずだった青年の姿が。そして、騒ぎが収まっても、結婚指輪は消えたままだった……。

ええと、今回は怪盗物です。正体不明の怪盗が暗躍し、チャールストンの街のあちこちから高価な品を盗み出しているらしいと気がついたセオドシアは、またもや素人探偵としてあちこちをつつき回り始めます(笑)。ティーショップでは新しい商品の内覧会を控えて大忙しだというのに。やれやれ。

というわけで、今回もおいしそうな紅茶とお菓子がいっぱいの、楽しいお話でした。正直、目の毒というか想像力の毒というか(笑)。ヘイリーの作るお菓子、本当においしそうなんですよねー。

セオドシアの愛犬アール・グレイが大活躍。でも、セオドシア、最後のあれはいくらなんでもやりすぎではー? 私は絶対にあんな目に遭いたくないです(苦)。
2007.01.19



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